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【大人・子供の歯列矯正の費用相場&内訳】料金制度の違いとは?

【大人・子供の歯列矯正の費用相場&内訳】料金制度の違いとは?

歯列矯正をするか決めるときに、頭を悩ませる”治療費”

キョウ子

矯正治療の費用が高額だけど、相場的にはどうなんだろう?

キョウ香

歯医者によって総額の費用が異なるから、どこを選べばいいか迷う。

など、値段が値段なだけに簡単には決断できない人も多いと思います。

そこで本記事では、日本矯正歯科学会・認定医の下元が、

  1. 歯列矯正の費用が歯医者によって大きく異なる7つの理由
  2. 大人の歯列矯正の費用相場と内訳
  3. 子供の歯列矯正の費用相場と内訳
  4. 歯列矯正の費用と料金制度!どっちがおすすめ?
  5. 歯列矯正の費用とよくある質問5選

の順に、知っておくと役立つ歯列矯正とお金の情報をまるっと紹介していきます。

矯正認定医:下元

ぜひ、歯列矯正をする歯医者を決める前に参考にしてくださいね!

執筆・監修者

下元 康英(しももと やすひで)

大阪(梅田)・東京(新宿)の2院で理事長と矯正担当医を兼務。

患者さま利益を追求した治療をするために、治療の長所だけでなく欠点も丁寧に伝えるカウンセリングに力を入れている。

執筆者
矯正担当医
日本矯正歯科学会・認定医
オランジェ矯正歯科グループ理事長
目次

歯列矯正の費用が歯医者によって大きく異なる7つの理由

歯列矯正の費用が歯医者によって大きく異なる7つの理由

大前提として、歯列矯正は「自費診療」です。

全国一律の保険適応の治療とは違い、それぞれの歯医者が独自に治療費を決めています。

そのため、歯医者によって費用が異なっているのです。

とはいえ、

キョウ美

なぜ同じ歯列矯正でも、歯医者によって費用が大きく異なる場合があるの?

といった部分が気になるところですよね。

矯正認定医:下元

具体的には、以下の7つの理由が関係しています。

詳しくお話していきますね。

①採用している矯正治療の方法

治療法によっては、非常に手間がかかり高額になる場合があります。

②担当医の勤務経歴、治療経験数、保有資格など

豊富な治療経験や保有資格を多く持つ歯科医師は、技術習得までにかかる経費が多いです。

そのため、治療費が高くなる傾向があります。

③担当医が直接対応する時間

診療や説明などを診療補助スタッフが対応する時間が増えるほど、料金は安くなります。

ただし、担当医に直接診てもらえない不満が高まったり、治療の質が低下したりする可能性があります。

④立地条件

歯医者は実店舗が必要なため、家賃や土地代がかかることから地域によっても治療費の相場に差が出ます。

ただし、治療費が安いからといって、あまりに家から遠い歯医者を選ぶのはおすすめしません。

なぜなら、矯正治療は治療完了までに数年かかるケースが多く、患者さまの通院負担が増えてしまうからです。

⑤設備の充実度の違い

検査機器や治療機器が、最新または多くなるほど治療費が高くなる傾向があります。

⑥保証制度の違い

保証制度の手厚さによっても、費用に差が出ます。

例えば、一見総額が安いように見えても保証が手厚くないと、治療後に万が一後戻りが発生したときに余計な追加料金がかかるなどの問題が発生します。

⑦料金制度の違い

記事後半で詳しく説明しますが、料金制度によっては見積もりに含まれない毎月の調整料や装置再製料が都度かかるケースがあります。

そのため、見積もり時の費用に差が出る場合があります。

上記の7つの理由から、歯列矯正を受ける歯医者を選ぶ際に、単純な総額だけで判断するのは危険です。

  • なぜ相場よりも安いのか(高いのか)
  • 余計な追加料金はかからないのか(救急対応、キャンセル料、後戻り治療費、装置再製料など)
  • 正治療に必要な検査設備は整っているのか
  • 逆に必要以上の検査で高額な検査料金がかからないか?

などを考えて、総合的に判断したほうが納得のいく治療を受けられる可能性が高まります。

矯正認定医:下元

では次に、大人と子供別に歯列矯正の費用相場について紹介していきます。

大人の歯列矯正の費用相場と内訳

大人の歯列矯正の費用相場と内訳

大人の歯列矯正の一般的な費用相場の総額は、80万~120万円程度※1です。

ただし、これは歯の表側からマルチブラケットなどを全体に装着する場合の費用になります。

具体的には、

  • 治療の難易度
  • 治療範囲
  • 治療法(矯正器具の種類)
  • 立地条件

などによって、費用相場は大きく変わるので注意してください。

ちなみに、当院の治療費はこちらのページで詳しく説明しております。

矯正認定医:下元

では次に、大人の費用相場の一般的な内訳についてお話していきます。

治療前:0円~5万円前後

大人の歯列矯正の治療前相談でかかる一般的な費用相場は、0円~5万円前後です。

具体的には、

  • カウンセリング料
  • 検査料
  • 診断料

がかかりますが、

  • すべて無料の歯医者
  • カウンセリング料のみ無料の歯医者

など歯医者によって、初回でかかる費用には差があります。

たとえ無料相談であっても、検査範囲が限定的だと相談をしても正確な費用や治療期間がわからない場合が多いです。

矯正認定医:下元

初回カウンセリングの予約時には、「どこまで無料になるのか(検査内容や診断まで無料なのか)」も事前確認しておくのが、おすすめでしょう。

治療中:80万~120万円前後

大人の矯正治療中の一般的な費用は、80万~120万円前後です。

具体的には、

  • 矯正装置代
  • 処置料、調整料
  • 救急対応料金
  • 裏側対応加算、マウスピース治療加算
  • クリーニング費用
  • 抜歯料金

などが矯正治療中にかかります。

ただし、全体矯正ではなく部分矯正の場合には、目安として25万~50万円前後がかかります。

治療後:0円~15万円前後

大人の矯正治療後の一般的な費用は、0円~15万円前後です。

治療が終了してから約1年~5年は、歯の後戻り※を防ぐために、矯正装置とは異なるリテーナー(保定装置)を装着する期間に費用がかかるケースがあります。

具体的には、

  • 保定装置料
  • 保定管理料
  • 保定装置修理、再製料
  • 後戻り治療費用

などが矯正治療後にかかるのが一般的です。

ただし、矯正治療中の料金に上記の項目が含まれている場合には、矯正治療後の費用が発生しない場合もあります。

契約前に見積もりの内訳を確認しておくと、安心でしょう。

※後戻り(あともどり)とは?

矯正治療後に、歯が矯正前の位置が元に戻ってしまう現象のこと。

矯正認定医:下元

では次に、子供の歯列矯正の費用相場と内訳を紹介していきます。

子供の歯列矯正の費用相場と内訳

子供の歯列矯正の費用相場と内訳

子供の歯列矯正の総額は一般的に、

  1. 子供の歯だけ生えている:3万~20万円前後
  2. 子供と大人の歯が生えている:15万~60万円前後
  3. すべて大人の歯に生え変わっている:50万円~130万円前後

のように、時期によって費用に大きな差が出ます。※

なぜなら、治療をスタートさせる時期によって、治療法や矯正器具の種類が大きく変わってくるからです。

注意点

①から治療がスタートしても、②③に進む段階で差額分の追加費用がかかります。

結果的に、①から始めてもトータル料金は②③と同じくらいかかるケースが多いのでご注意ください。

ただし、次の段階に進む前に治療が終わった場合には、追加費用はかかりません。

治療をスタートさせるおすすめのタイミングは?

ケースバイケースですが、6~7歳ごろの上下の永久歯が生え始めたころに相談に来られる方が多いです。

ただし、下記の不正咬合は、

  • 顎自体の発育
  • 唇や舌の動かし方

などの習癖が原因になることも多いため、6~7歳よりも前に治療したほうが良いケースもあります。

早めに治療したほうがいい不正咬合

受け口

受け口

別名:反対咬合(はんたいこうごう)、下顎前突症(かがくぜんとつしょう)

開咬(かいこう)

開咬(かいこう)

別名:オープンバイト

交叉咬合(こうさこうごう)

交叉咬合(こうさこうごう)

別名:すれちがい咬合、クロスバイト

矯正認定医:下元

気になる方は、早い段階で矯正治療に積極的な歯医者で相談してみるのがおすすめでしょう。

では次に、歯列矯正の料金制度について紹介していきます。

歯列矯正の費用と料金制度!どっちがおすすめ?

歯列矯正の費用と料金制度!どっちがおすすめ?

歯列矯正の料金制度は、大きく

  1. 総額制:事前に全額支払う
  2. 処置別支払い制:都度払い

の2つがあります。

矯正認定医:下元

それぞれの違いやおすすめポイントを紹介してきますね!

総額制:事前に全額支払う

総額制(トータルフィー制)とは、

  1. 治療開始から治療後の保定期間までにかかる費用を
  2. 治療開始前に全額支払う

制度のことです。

事前に全額支払うため、予想外に治療が長引いた場合も、

  • 毎月の調整費(処置料)
  • 保定装置料
  • 保定管理料

などの追加料金を支払う必要がありません。

治療費が増える心配をせずに、最後まで安心して治療を受けたい方におすすめの料金制度です。

ただし、最初にある程度のまとまった費用を支払う必要があります。

矯正認定医:下元

分割払いが可能な歯医者も多いので、担当医に事前確認しておきましょう。

  • 1:総額制(トータルフィー制)に含まれる料金は、歯医者によって異なります。
  • 2:健康保険適応内の通常の歯科治療費(虫歯や歯周病治療、親知らずの抜歯、歯石取りなど)は、見積もりには含まれません。

処置別支払い制:都度払い

処置別支払い制とは、

  • 矯正装置代
  • 毎月の調整料
  • 保定装置料
  • 保定管理料

など、項目ごとに料金が設定されており、必要なときにその都度支払いをする料金制度のことです。

1度に支払う費用を少なくしたい方に、おすすめの料金制度でしょう。

ただし、予定した期間内で治療が終わらないと、想定より治療総額が増えるなどの問題が発生します。

治療がはじまる前に、

  1. 治療計画
  2. 総額費用(予測)
  3. 治療が伸びた場合の費用の支払いについて(上限など)

の3点などをよく確認しておくと良いでしょう。

矯正認定医:下元

では次に、歯列矯正の費用のよくある質問にお答えしていきます。

歯列矯正の費用とよくある質問5選

歯列矯正の費用とよくある質問5選

歯列矯正の費用について、よくある質問は、

  1. 医療費控除は子供も大人も対象になりますか?
  2. 費用が高い・安いで歯科医師の技術の差はでますか?
  3. 治療中に引っ越しをしたら、治療費はどうなりますか?
  4. 矯正治療ではどんな支払い方法が選べますか?
  5. 歯列矯正は保険適用にはなりませんか?

5つです。

矯正認定医:下元

それぞれお答えしていきますね!

①医療費控除は子供も大人も対象になりますか?

A.対象になります。

医療費控除では、年齢による制限はありません。

1年間に、10万円以上の医療費を支払った場合に還付されます。

また、本人だけでなく、生計を一にする配偶者や子供の医療費を合算して請求できます。

矯正認定医:下元

ただし、同じ歯列矯正でも、審美目的の矯正治療は医療費控除の対象にならないので注意してください。

②費用が高い・安いで歯科医師の技術に差は出ますか?

A. 出ます。

なぜなら、豊富な治療経験や保有資格を多く持つ歯科医師は、技術習得までにかかった経費が多く、治療費が高くなる傾向があるからです。

また、高い技術が必要な複雑な治療ほど、補助スタッフではなく担当医が直接診療にかかわる時間が必要になるため治療費が高くなります。

逆に、補助スタッフが対応する時間が長いほど料金は安くなりますが、複雑な治療は対応できないケースもあるので注意が必要です。

ただし、

キョウ菜

近場で1番治療費が高いから安心!

キョウ美

相場よりも少し安いから、信用できない。

とは一概には言えません。

費用だけでは判断できない部分(立地条件や歯医者の裁量など)も多いです。

少しでも信頼できる矯正担当医をお探しの場合には、

  1. 日本矯正歯科学会の認定医や専門医がいる
  2. 歯列矯正について積極的に情報発信している
  3. 矯正歯科を中心にして診療を行っている

の3つの条件を満たす歯医者で、一度相談をしてみるのがおすすめでしょう。

③治療中に引っ越しをしたら、治療費はどうなりますか?

A.ほとんどの歯医者では、治療の進行具合にあわせて返金してくれます。

ただし、矯正治療中の返金対応については明確な決まりがありません。

中には、一度入金した治療費が一切返ってこない場合もあります。

また、以下のパターンは返金されないケースが多いです。

引っ越しで治療費が返金されないケース
  • すべて矯正装置を装着した後:矯正装置代は返金されない
  • 保定装置※をつけている:ほぼ全額返金されない
矯正認定医:下元

転院先でも新たに治療費を請求されますので、矯正治療中の引っ越しは慎重に行いましょう。

④矯正治療ではどんな支払い方法が選べますか?

一般的には、

  • 現金払い
  • 銀行振込
  • 医院内分割払い

などが用意されている歯医者が多いです。

場合によっては、

  • デンタルローン
  • クレジットカード払い

が可能な歯医者もあります。

矯正認定医:下元

歯医者によって選べる支払い方法も異なるので、事前確認しましょう。

ちなみに、当院で選べるお支払い方法はこちらになります。

⑤歯列矯正は保険適用にはなりませんか?

A.基本的には保険適用にはなりません。

ただし、以下の条件に当てはまる場合は保険診療の対象となります。

  1. 「厚生労働大臣が定める疾患※」に起因した咬合異常に対する矯正歯科治療
  2. 前歯3歯以上の永久歯萌出不全に起因した咬合異常(埋伏歯開窓術を必要とするものに限る)に対する矯正歯科治療
  3. 顎変形症(顎離断等の手術を必要とするものに限る)の手術前・手術後の矯正歯科治療
矯正認定医:下元

詳しい内容は、日本矯正歯科学会の「矯正歯科治療が保険診療の適用になる場合とは」のページで確認してくださいね!

結論:歯列矯正の費用相場を把握して、よく検討しよう!

それでは最後に、歯列矯正の費用について重要なポイントを簡単におさらししていきます。

本記事のまとめ

歯列矯正は「自費診療」のため、歯医者によって費用が大きく異なります。

具体的には、

  1. 採用している矯正治療の方法
  2. 担当医の勤務経歴、治療経験数、保有資格など
  3. 担当医が直接対応する時間
  4. 立地条件
  5. 設備の充実度の違い
  6. 保証制度の違い
  7. 料金制度の違い

の7つの理由で費用が変わってくるため、単純な総額だけで「安いor高い」を判断するのは危険です。

大人の歯列矯正(表側矯正・全体)の一般的な費用相場は、80万~120万円程度になります。

子供の歯列矯正の費用相場は、

  • 子供の歯だけ生えている:3万~20万円前後
  • 子供と大人の歯が生えている:15万~60万円前後
  • すべて大人の歯に生え変わっている:50万円~130万円前後

です。

歯列矯正の料金制度は、大きく

  1. 総額制:事前に全額支払う
  2. 処置別支払い制:都度払い

の2つになります。

それぞれ、「1度に支払う額の大きさ」や「追加料金の有無」が異なる点に注意してください。

自分に合う料金制度が採用された歯医者と契約すると、治療が始まってから費用面で不安を感じる場面が少なくなりますよ!

以上、今回は「歯列矯正の費用」についてお話しました。

大まかな相場を知っておくだけでも、歯医者を選ぶ際に役立ちます。

矯正認定医:下元

矯正歯科治療は通常数年かかりますので、費用を含め相性の良い歯医者を選択できるように慎重に検討しましょう!

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