
若い頃は仕事や育児が忙しくて後回しだったけど、歯列矯正をしてみたい!



年齢的に、今から歯列矯正をしても問題ないのかな?
など、50代からの矯正治療を検討している患者さま。
結果からお伝えすると、50代からの歯列矯正は十分に可能です。
とはいえ、年齢を重ねてからの矯正治療はなにかと心配な点も多いと思います。
そこで本記事では、日本矯正歯科学会・認定医の下元が
- 50代からの歯列矯正をする3つのメリット
- 50代で歯列矯正をするデメリットや注意点
- 【よくある質問】50代で矯正治療検討中の患者さま限定
順に重要なポイントの一般の方にもわかりやすく紹介していきます。



下記に当てはまる方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!
- 50代からの矯正治療に興味がある方
- 50代から矯正するメリット・デメリットを知りたい方
- 目立ちにくい大人の矯正治療について知りたい方
下元 康英(しももと やすひで)
大阪(梅田)・東京(新宿)の2院で理事長と矯正担当医を兼務。
患者さま利益を追求した治療をするために、治療の長所だけでなく欠点も丁寧に伝えるカウンセリングに力を入れている。


日本矯正歯科学会・認定医
オランジェ矯正歯科グループ理事長
50代の歯列矯正はデメリットよりメリットが多い3つの理由


50代の歯列矯正は、デメリットよりもメリットが多いです。
具体的には、
- しっかり噛めるから健康寿命が延びる
- 歯並びが良くなると、お手入れがしやすくなる
- 長年のコンプレックスを解消できる
といった3つのメリットがあります。



どういうことか、それぞれ詳しく解説しますね。
①しっかり噛めるから健康寿命が延びる
50代で歯列矯正をはじめる1つ目のメリットは、「しっかり噛めるようになって、健康寿命が延びる」点です。
というのも、歯並びが悪い場合は見た目が気になるだけではなく、かみ合わせもズレてしまっているケースが多くなります。
かみ合わせがズレていると、
- 顎関節症を発症したり
- 一部の歯にだけ大きな負荷がかかってしまう
影響でお口の健康面にも多大なダメージを与えてしまうのです。
ひどい場合には、噛み合わせのズレで歯ぎしりや食いしばりの影響が強くなり、虫歯ではないのに歯を抜くことになってしまうケースもあります。
歯は1本抜けてしまうと、連鎖的に他の歯も抜けるスピードが早まる傾向があるので、50代からでも歯列矯正をするメリットは大きいと言えるでしょう。



「よく噛んで食べる」は、健康寿命(心身ともに自立し、健康的に生活できる期間)を延ばす際に重要なポイントです。
元気な状態で老後を過ごすためにも、50代からの矯正治療を検討してみましょう!
- 認知症リスクを約1.9倍も軽減できる
- 要介護認定を約1.2倍も受けにくくなる
- 転倒リスクが約2.5倍も軽減される
→80歳で自分の歯を20本以上保てるようにすると、よく噛める影響で健康的に過ごせる確率が上がります!
②歯並びが良くなると、お手入れがしやすくなる
50代で歯列矯正をはじめる2つ目のメリットが、「歯並びが良くなると、お手入れがしやすくなる」点です。
こちらも見た目ではなく機能面の改善になるのですが、歯並びが悪いと、
- 歯が重なっている部分
- すき間
に磨き残しが多くなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
さらには、日常の歯磨きでは落としきれないこびりついたプラーク(細菌の塊)が口臭の原因になってしまうこともあるのです。
年齢を重ねれば重ねるほど、
・細菌を洗い流して
・歯を溶かす酸を中和させる
役割を持つ唾液量は減ってしまうので、虫歯が進行しやすくなります。



50代のタイミングで歯並びを治し、お手入れしやすいようにお口の環境を整えていきましょう!
③長年のコンプレックスを解消できる
50代で歯列矯正をはじめる3つ目のメリットが、「長年のコンプレックスを解消できる」点です。
若い頃は
- 仕事や育児が忙しい
- お金がない
などの理由で後回しにしていた歯並びも、自分に目を向ける余裕がでると、より一層見た目が気になる場合がありますよね。
歯列矯正は、そういった長年のコンプレックスを解消してくれます。



歯並び一つでも、印象はガラッと変わります。
理想の歯並びを手に入れて、周囲の目を気にせず思いっきり笑える生活を手に入れましょう^^
では次に、50代で歯列矯正をする場合の注意点やデメリットについて詳しく紹介していきます。
50代で歯列矯正する場合の注意点やデメリット


50代で歯列矯正をする場合の注意点やデメリットは、大きく分けて
- 歯周病治療が最優先になる
- 総合的に治療できる歯医者で矯正したほうが良い
の2つです。



どういうことか、一つ一つ詳しく解説しますね。
歯周病治療が最優先になる
50代であっても70代であっても、歯ぐきやあご骨に問題がなければ矯正治療は可能です。
ただし、
- 歯周病が進行していて
- 歯を支えるあご骨が減っている
場合には、矯正の前に歯周病治療を行う必要があります。
なぜなら、歯周病が進行している状態で歯を動かしてしまうと、
・歯ぐきが下がる(歯肉退縮:しにくたいしゅく)
・歯周病が悪化して、歯が抜ける
リスクが高まってしまうからです。
「平成28年歯科疾患実態調査|厚生労働省」によれば、30代以上の日本人の3人に2人が歯周病にかかっていると言われています。
歯並びが悪く適切にお手入れできていなかった50代の方は、すでに歯周病が進行しているケースも多いので注意しましょう!



50代の方は、先に「歯周病治療」を進める可能性があることを覚えておいてくださいね。
総合的に治療できる歯医者で矯正したほうが良い
先程もお伝えしたように、50代で歯列矯正をする場合には、矯正以外の歯周病治療などを先に行うケースが多いです。
そのため、50代で歯列矯正を検討する場合には、矯正だけではなく総合的に治療できる歯医者を選ぶのがおすすめです。
具体的には、
- 一般歯科
- 矯正歯科
それぞれ専門の担当医がいる歯医者を選ぶと良いでしょう。
例えば当院では、一般歯科と矯正専門の担当医がそれぞれ在籍しているので、
- 矯正治療と同時進行で、虫歯の治療を進められる
- 矯正治療で外れやすい被せ物は、事前に仮歯にできる
- 状態に合わせて、歯周病ケアをしながら矯正治療を受けられる
- 外科処置を伴う矯正治療を万全の体制で受けられる
といったメリットがあります。



同じ総合的に治療できる歯医者といっても、それぞれ治療の進め方や方針が大きく異なります。
まずはいくつかの歯医者でカウンセリングを受けて、患者さまが納得できる説明をしてくれる歯医者を探しましょう!
【よくある質問】50代で矯正治療検討中の患者さま限定


ここからは、実際に50代で歯列矯正を検討している患者さまからよくいただく質問に回答していきます。
Q.50代の歯列矯正と20代~30代の矯正治療は何が違うの?
A.年齢によって、治療の手順が変わることはありません。
ただし、
- 子供(10代)に比べると、歯の移動がゆっくりで多少治療期間が長くなる
- 50代の方は歯並び以外の疾患を持っているケースが多く、高い技術を持った矯正担当医が必要になるケースが多い
といった傾向があります。



お口の状態が健康であれば、20代~30代の方と変わらない形で矯正治療ができるので、ご安心くださいね!
Q.仕事柄、矯正中の見た目が気になるのですが…
A.目立ちにくい矯正装置を検討してみましょう!
矯正装置には、以下のように見た目が目立ちにくい矯正器具があります。
マウスピース矯正


裏側矯正


ハーフリンガル矯正


白いブラケット・ワイヤー


それぞれ
- メリット・デメリット
- 患者さまのお口の状態に適応するか
があるので、一概にどの装置がおすすめかは言えませんが、一度検査・診断を受けた上で担当医に相談してみると良いでしょう。



今は昔よりも選べる矯正装置が増えた影響で、大人の方でも矯正治療が受けやすい環境が整っています。
コロナの影響で治療中にマスクで口元を隠すのも不自然ではないので、この機会に矯正治療を検討してみるのもおすすめでしょう。




結論:50代の矯正治療はデメリットよりメリットが多い!
それでは最後に、50代で矯正治療を受けるときに重要なポイントを簡単におさらいしていきます。
50代で歯列矯正を受けるメリットは、
- しっかり噛めるから健康寿命が延びる
- 歯並びが良くなると、お手入れしやすくなる
- 長年のコンプレックスを解消できる
の3つです。
ただし、50代で矯正治療を検討する場合には、
- 歯周病治療が最優先になる
- 総合的に治療できる歯医者で矯正したほう良い
ことを覚えておきましょう!
また、年齢によって矯正治療の手順が変わることはないのでご安心してください。
矯正中の見た目が気になる場合には、
- 裏側矯正
- ハーフリンガル矯正
- マウスピース矯正(インビザラインなど)
- 白いブラケットやワイヤー
といった目立ちにくい矯正装置を選ぶ選択肢もあります。
一度信頼できる矯正担当医に相談してみてくださいね!
以上、今回は50代の矯正治療についてお話しました。



もう少し、聞いてみたいことがある!



自分は、どんな装置を選べるか知りたい。
という場合には、直接お話を伺うことも可能です。



お困りの際は、遠慮なくお声がけくださいね^^
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