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【前歯だけの部分矯正】治せる5つの歯並び&費用・治療期間を解説

【前歯だけの部分矯正】治せる5つの歯並び&費用・治療期間を解説

前歯だけ歯並びが気になる際に、

キョウ菜

どんな歯並びなら、部分矯正だけで治せるのかな?

キョウ子

全体矯正で治す場合との違いはあるのかな?

といった疑問が浮かぶことがありますよね。

そこで本記事では、日本矯正歯科学会・認定医の下元が前歯の歯並びについてお悩みの方に役立つ情報を以下の順に紹介していきます。

本記事の内容
  1. 前歯の歯並びを治せる部分矯正とは?全体矯正との違い
  2. 【前歯だけの部分矯正】治せる5つの歯並び
  3. 前歯をセラミック矯正で治すのがおすすめできない理由
矯正認定医:下元

部分矯正について興味がある方は、本記事を読むことで自分にとってベストな治療が選択しやすくなるはずです^^

では、さっそく本文にうつっていきましょう!

執筆・監修者

下元 康英(しももと やすひで)

大阪(梅田)・東京(新宿)の2院で理事長と矯正担当医を兼務。

患者さま利益を追求した治療をするために、治療の長所だけでなく欠点も丁寧に伝えるカウンセリングに力を入れている。

執筆者
矯正担当医
日本矯正歯科学会・認定医
オランジェ矯正歯科グループ理事長
目次

前歯の歯並びだけ治せる部分矯正とは?全体矯正との違い

前歯の歯並びだけ治せる部分矯正とは?全体矯正との違い

部分矯正(別名:プチ矯正)とは、一部分の歯だけを移動させる目的で行う歯列矯正のことです。

全体矯正とは異なり、

  • 上の歯だけ
  • 下の歯だけ
  • 前歯だけ

など、数本の歯にのみ矯正装置をつけて治療を行います。

矯正認定医:下元

では次に、全体矯正と比較した場合に、前歯だけを部分矯正で治すメリット・デメリットを紹介していきます。

【全体矯正と比較】部分矯正で治すメリット・デメリット

【全体矯正と比較】部分矯正で治すメリット・デメリット

全体矯正と比較した際に、前歯の歯並びだけを部分矯正で治すメリットは、大きくわけて

  1. 治療期間が短い
  2. 費用が安い
  3. 治療負担が少ない

の3つです。

一方で、部分矯正には、

  1. 軽度な不正咬合しか治せない
  2. 歯並びによっては後戻りしやすい
  3. 見た目の改善はできるが、噛み合わせ機能の改善はできない

といったデメリットがあります。

矯正認定医:下元

詳しい違いは、以下の表を参考にしてくださいね!

全体矯正と部分矯正の比較表

全体矯正部分矯正
治療範囲すべての歯一部の歯
治療効果見た目(横顔のライン・歯並びを含む)や噛み合わせ機能、すべての改善が可能見た目(歯並びのみ)の改善が可能
費用約80万~120万円約25万~50万円
治療期間約1~3年2ヶ月~1年
適応症例重度な不正咬合にも対応軽度な不正咬合に対応
痛みや発音などへの影響強い弱い
歯磨きや食事のしやすさしにくい比較的しやすい
後戻りのしやすさ適切に管理できていれば、後戻りしにくい歯並びによっては、治療しても後戻りしやすい
選べる矯正装置表側矯正(ワイヤー矯正)
裏側矯正(ワイヤー矯正)
ハーフリンガル矯正
マウスピース矯正
表側矯正(ワイヤー矯正)
裏側矯正(ワイヤー矯正)
ハーフリンガル矯正
マウスピース矯正
  • 上記はあくまでも目安です。患者さまの口腔環境や歯科医院(担当医)によって、異なるケースがあります。 
矯正認定医:下元

では次に、実際にどんな歯並びであれば、部分矯正で治せるのかについてお話していきます。

【前歯だけの部分矯正】治せる5つの歯並び

【前歯だけの部分矯正】治せる5つの歯並び

前歯だけの部分矯正で治せる歯並びは、

  1. 軽度の乱ぐい歯
  2. 軽度の出っ歯
  3. 軽度の受け口
  4. 【非推奨】すきっぱ
  5. 【非推奨】開咬(かいこう)

の5つです。

矯正認定医:下元

ただし、すきっぱと開咬(オープンバイト)には注意点があります。

詳しくは、この後に一つひとつお話していきますね!

①軽度の乱ぐい歯

前歯だけの部分矯正で治せる歯並び1つ目は、「軽度の乱ぐい歯」です。

乱ぐい歯とは、

  • 歯がでこぼこ(ガタガタ)していたり
  • 歯と歯が重なり合っていたり

する不正咬合のことです。

別名、

  • 叢生(そうせい)
  • がちゃ歯
  • 八重歯

などと呼ばれています。

重度の乱ぐい歯の場合には、でこぼこ(ガタガタ)な歯を整列させるスペースを確保するため、部分矯正では対応できないケースがあります。

②軽度の出っ歯

前歯だけの部分矯正で治せる歯並び2つ目は、「軽度の出っ歯」です。

出っ歯とは、

  • 上の歯列が
  • 下の歯列よりも前に出すぎた

不正咬合のことです。

別名、

  • 上顎前突(じょうがくぜんとつ)
  • ロゴボ

などと呼ばれています。

重度の出っ歯の場合には、「前歯を後ろに下げるスペースが必要」「噛み合わせの問題も発生しているケースが多い」などの理由から、部分矯正では対応できないことがあります。

③軽度の受け口

前歯だけの部分矯正で治せる歯並び3つ目は、「軽度の受け口」です。

受け口とは、

  • 上の歯列が
  • 下の歯列よりも前に出ている

正しい噛み合わせとは逆の状態になっている不正咬合のことです。

別名、

  • 下顎前突(かがくぜんとつ)
  • 反対咬合(はんたいこうごう)

などと呼ばれています。

噛み合わせが大きくずれているような重度の受け口の場合には、部分矯正では対応できないケースが多いです。

④【非推奨】すきっぱ

前歯だけの部分矯正で治せる歯並び4つ目は、「すきっぱ」です。

すきっぱとは、

  • 歯と歯の間に
  • 隙間ができている

不正咬合のことです。

別名、空隙歯列(くうげきしれつ)と呼ばれています。

すきっぱは、元々後戻り※しやすい歯並びです。

部分矯正の場合、一度は歯並びが治っても全体矯正よりも後戻り※しやすくなります。

当院では上記の理由から、すきっぱは部分矯正で治すよりも全体矯正で治すことを推奨しています。

後戻りとは?

矯正治療後に、歯が矯正前の位置が元に戻ってしまう現象のこと。

⑤【非推奨】開咬(かいこう)

前歯だけの部分矯正で治せる歯並び5つ目は、「開咬(かいこう)」です。

開咬とは、

  • 奥歯はしっかり噛み合っていても
  • 前歯は噛めない(開いてしまう)

不正咬合のことです。

別名、オープンバイトと呼ばれています。

開咬は後戻り※を防ぐために、全体矯正で舌が出にくい構造(噛み合わせ)を構築する必要性が高いです。

また、部分矯正で治すと、歯肉退縮(歯ぐきが下がる)を引き起こすケースが多くなります。

そのため、当院では、開咬は部分矯正で治すよりも全体矯正で治すことを推奨しています。

後戻りとは?

矯正治療後に、歯が矯正前の位置が元に戻ってしまう現象のこと。

前歯をセラミック矯正で治すのがおすすめできない理由

前歯をセラミック矯正で治すのがおすすめできない理由

前歯の歯並びを治すのに、部分矯正ではなく

  • 天然歯(自分の歯)を削って
  • セラミック素材の人工歯を被せることで
  • 歯並びや見た目を改善させる

セラミック矯正を選ぶ方法もあります。

しかし、当院では患者さまの長期的なお口の「健康」や「美しさ」を考えた際にデメリットが大きい治療法であることから、セラミック矯正で治すのはおすすめしていません。

セラミック矯正の主なデメリット
  • 健康な歯は削ったら一生元に戻せない
  • 虫歯や歯周病のリスクが上がる
  • 経年劣化でセラミックを作り直す際は、再度費用がかかる
  • 歯の状態によっては神経を抜く必要がある
  • 歯並びを根本的に治せないので、噛み合わせに違和感が出るケースが多い

結論:適応症例なら、前歯の歯並びを部分矯正で治すのはお得!

それでは最後に、前歯だけ部分矯正で治す際に重要なポイントを簡単におさらいしていきます。

本記事のまとめ

部分矯正(別名:プチ矯正)とは、一部分の歯だけを移動させる目的で行う歯列矯正のことです。

全体矯正と比較すると、

  1. 治療期間が短い
  2. 費用が安い
  3. 治療負担が少ない

といった3つのメリットがあります。

一方で、部分矯正には、

  1. 軽度な不正咬合しか治せない
  2. 歯並びによっては後戻りしやすい
  3. 見た目の改善はできるが、噛み合わせ機能の改善はできない

といったデメリットがあるので注意が必要です。

部分矯正で治せる歯並びには、

  1. 軽度の乱ぐい歯
  2. 軽度の出っ歯
  3. 軽度の受け口
  4. 【非推奨】すきっぱ
  5. 【非推奨】開咬(かいこう)

の5つがあります。

ただし、すきっぱや開咬は部分矯正で治すリスクが存在するため、当院では全体矯正で治すことを推奨しています。

また、部分矯正ではなくセラミック矯正で前歯の歯並びを改善することもできますが、長期的なお口の健康や美を考えた際にデメリットが大きいです。

部分矯正もセラミック矯正も、長所だけでなく欠点もよく理解してから治療法を選択したほうが良いでしょう!

以上、今回は前歯の部分矯正についてお話しました。

部分矯正は適応する不正咬合であれば、

  • 治療費
  • 治療期間
  • 治療負担

すべてにおいて、全体矯正よりも患者さまが得するポイントが多い治療法です。

矯正認定医:下元

お口の中を拝見しないと、部分矯正と全体矯正のどちらで治したほうが良いかの提案は難しいです。

そのため、気になる場合には一度直接お問い合わせいただければと思います^^

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